【LGBTと保険】変えたかったのは「仕組み」誰もが選択肢のある世の中に

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2020年5月にLGBTの人が「入りづらい」と感じるハードルをクリアした共済
「パートナー共済」の提供がスタートしました。

書類提出や面談不要で受取人に同性パートナーOKだったり、HIVポジティブでも加入できたりと、画期的な共済として注目を集めています。

 

今回はパートナー共済を提供する株式会社ダイバースパートナーズ(※)の取締役、パートナー共済会代表理事の小吹文紀さんにインタビュー。

パートナー共済を作ったきっかけや想いについて、お話をうかがいました。
(※)LGBTフレンドリーとして知られる総合代理店R&C株式会社のグループ企業です

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【小吹文紀(こぶき・ふみのり)】
大学卒業後、大手フィットネスクラブに入社し、約20年間さまざまな業務を担当。その後、大手損害保険会社
にて研修生として2年間在籍。2019年にR&C株式会社に入社し、2020年にR&Cグループの株式会社ダイバースパートナーズの取締役、パートナー共済会代表理事に就任。 

小吹さんへのチャット相談はこちらから

LGBTの「入りづらい」をクリアしたパートナー共済とは?

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編集部パートナー共済はLGBT(性的マイノリティ)の方が「入りづらい」と感じるハードルをクリアしたものと伺いましたが、どんな特徴があるのか教えてください。

 

小吹さん特徴は主に5つあります。

①書類提出や面談は不要で受取人に同性パートナーOK

②HIVポジティブでも加入可能!健康体と同様の基準に設定

③性同一性障害も健康状態に関する告知事項から除外

④HIV曝露前・後予防(PrEP・PEP)の診療に一時金を給付

⑤対面での手続きなし!性別を問わずにWEBで加入手続きが完結 

HIVポジティブやGID(性同一性障害)は適切な検査や通院をしていれば問題ないにもかかわらず、民間の保険会社では健康上に問題がある疾病と判断され、加入を断られることがほとんど


また、既存の保険では対面での手続きや健康状態、性別の告知などが必要で、当事者はカミングアウトを余儀なくされる場合が多くありました。
カミングアウトすること自体勇気が必要ですし、「保険に入れないかも」という不安を抱えることに。

 

これらの課題をすべてクリアしたものがパートナー共済であり、いずれも業界としては初めてのことばかりです。

パートナー共済を詳しく知りたい人はこちらをクリック

きっかけはHIVポジティブのお客様との出会い

編集部パートナー共済を作ろうと思ったきっかけは何だったのですか?

 

小吹さん大手損害保険会社で働いていたとき、その保険会社が同性パートナーを配偶者と認めたのですが、それをきっかけにLGBTのお客様が増えていったんです。

そこで自分のデスクにLGBTの資料を広げては読み込んだり、イベントへの参加を計画したりしていたところ、上司に「どんどんLGBTの人たちに寄り添って頑張ってね」と言われたんです。

その時にふと自分の心が軽くなるような気分を味わったんです。

 

私は結婚歴があり、子供もいるシングルファザーですが、自分のセクシュアリティはわからないところがありました。
とはいえ、楽しくやってきましたし、深く悩んでいたわけではありません。

 

でも、その言葉を聞いたときに楽になった自分がいて、「LGBTの人がいないこと」になっていることに無意識にストレスを抱えていたんじゃないかと感じました。

それをきっかけに、「どんな人にも選択肢がある仕組み」になることで、救われる人がいるのではないかと思ったんです。
 

編集部ご自身の経験がきっかけだったんですね。

 

小吹さんもう一つきっかけがあります。

損害保険の担当をしていたお客様にHIVポジティブの方がいらっしゃったんです。
毎月何度も会うほど頻繁に連絡を取っていたのですが、知ったのは担当してから1年後。

それまでは「生命保険は他で入ってるから必要ない」とおっしゃっていたのですが、「実はHIVに感染していることを誰にも言いたくなくて、生命保険に入っていない。そもそも入れないだろうから。でも何とかならないか」と打ち明けてくださったんです。

 

HIVというと「すぐに死んでしまう病気」というイメージを持つ人もいるかもしれませんが、HIVとエイズは違います
HIVポジティブは正しく服薬していれば感染させてしまうことは100%ありませんし、発症することなく日常生活を過ごせます。
健康体の人と余命も変わらないと言われています。

しかし、既存の生命保険はHIVポジティブの人のデータが少ないため「健康上に問題がある」と判断し、加入を断っているんです。
(※医療保険では入れるところあり)

 

「データが必要ならば」と思い、そのお客様の20年分の資料を保険会社に提出しましたが断られ、非常に悔しかったですね。
そして、いかに日本がHIVやLGBTなどへの理解が遅れているかを痛感しました。

変えたいのは「商品」ではなく「選択肢のある世の中」

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小吹さんそんな時に出会ったのがR&C代表取締役の足立です。
HIVポジティブやLGBTの人の保険加入の難しさを伝えたところ、足立は「ないなら作ればいい」と一言。

そして保険会社がデータがなくて加入を断らざる得ないなら、自分たちで保険をつくり、そこで集まったデータを渡そうと。

そうすれば、保険会社はLGBTやHIVポジティブの人たちも加入できる保険を作ることができるのではないかと話したんです。

 

編集部確かに客観的なデータがあれば、保険業界を変えることができるかもしれないですね。
パートナー共済をつくるなかで、もっとも大変だったことは何ですか?

 

小吹さんLGBTやHIVポジティブではない人にも魅力を感じていただけるための商品作りですね。

 

編集部当事者ではない人にも、ですか?

 

小吹さん最初はLGBTのためだけの共済を目的としていました。

しかし、社内で何度も話し合ううちに、私たちが変えたいのは「商品」ではなく、「仕組み」という結論に至ったんです。

もちろんパートナー共済はLGBTの人の入りづらさを解消するための保険ですが、「HIVポジティブやLGBTの人」「当事者ではない人」と区切ることなく、誰にでも平等に選択肢があることに意味があるのだと思っています。

 

ですから、パートナー共済は商品自体にも力を入れていますし、自信もあります。

特徴的なのは、病気やけがにより入院したときの一時金

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(出所:パートナー共済公式HPの「商品概要」

 

日帰り入院だと日数分しか給付金が支給されない保険もありますが、パートナー共済だと日帰りから10日分の給付金がおりるんです。

相談者の心が軽くなるような場所になりたい

編集部業界として初となる取り組みが多いパートナー共済ですが、今後の目標を教えてください。

 

小吹さんLGBTやHIVポジティブの人が安心してご相談いただける場でありたいですね。
相談することで、心が軽くなるような、そんな場所になれたら良いなと思っています。

 

パートナー共済はWEBで手続きが完了しますが、「詳しく話を聞きたい」「直接聞いて不安を解消したい」という方もいると思います。
そんな方のために、新宿区に窓口を開設しています。
窓口相談は完全予約制で匿名での相談が可能です。

また、電話やお金の健康診断でのチャット相談もできます。
どんなご相談でも大歓迎ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【番外編】パートナー共済の5つの特徴を解説

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パートナー共済をより詳しく知りたいという方のために、小吹さんのインタビューでもご紹介した5つの特徴について解説します。

(参考:パートナー共済公式HP

①受取人に同性パートナーOK!書類提出や面談は不要に


既存の生命保険や共済でも同性パートナーを受取人に指定できるものが増えていますが、契約時の自治体発行の証明書、誓約書、自認書などの書類提出や面談が必須です。

パートナー共済はこれらを不要とし、異性間(婚姻または内縁関係)の手続きと同様になっています。

②HIVポジティブでも加入可能!健康体と同様の基準に設定


抗HIV薬開発の進歩により、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染しても、検査と診療・適切な投薬を受けていればAIDS(後天性免疫不全症候群)を発症することはほぼなく、余命は健康体と変わらないと言われています。
しかし、既存の保険・共済は、HIV感染・抗HIV薬処方の告知で契約できません。(少額の死亡給付や、医療保障のみの場合は契約可能なものもあり)

パートナー共済は、HIV感染を告知事項からのぞき、健康体と同様の基準に設定されています。

③性同一性障害も健康状態に関する告知事項から除外


診断分類である『精神障害の診断と統計マニュアル』(DSM)の2013年の第5版(DSM-5)は、「性同一性障害」ではなく「性別違和」という新しい診断名を用いており、「性同一性障害」は差別に該当する用語として廃止する動きを見せています。

しかし、既存の保険や共済は、日本精神神経学会の診断名を「性同一性障害」としていることから、精神疾患や障がい・ホルモン薬剤処方の告知で契約が困難な場合が多くあります。

パートナー共済は、性別不合・性別違和を、発病する疾病とせず、告知事項からのぞき、健康体と同様の基準になっています。

④HIV曝露前・後予防(PrEP・PEP)の診療に一時金を給付


日本が発足当初より理事国を務める「HIV感染対策のためにグローバルな行動をなす国際連合機関・UNAIDS」は、HIVの感染対策にはHIV検査と陽性者への適切な投薬とPrEP・PEPが一体的に推進されることが重要な施策であるとしています。
しかし、日本国内ではHIV感染とAIDSに関する理解やこれらの啓発がすすんでいません。
また、すでにPrEPをしている方の54%が、PrEPに重要な医療機関での検査・受診をせずに続けているというデータも報告されています。

これらの啓発と、検査・受診の促進を目的として、パートナー共済はPrEP・PEPの医療機関での診療に一時金を給付します。

⑤対面での手続きなし!性別を問わずにWEBで加入手続きが完結


LGBTやその活動の象徴とされるレインボーフラッグの認知が拡がりつつある一方で、自らが当事者であることを公にすることに躊躇される方が多くいます。

既存の保険や共済は、対面での手続きで健康状態や性別の告知、死亡保険金受取人指定により、カミングアウトを余儀なくされる場合が珍しくありません。

パートナー共済では、WEB上で性別を問うことなく、さらに対面なしで加入の手続きを行うことが可能です。

保険の不安や疑問はチャットで相談してみよう

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小吹さんのお話から、パートナー共済には保険という枠を超えた熱い想いが込められていることがわかりました。

そんなパートナー共済にご興味のある方は、ぜひ気軽に問い合わせてみてください。
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この記事の専門家

得意分野:保険

小吹 文紀

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    LGBTが保険に入りづらいハードルをクリアした『パートナー共済』が今年5月からスタートしました。
    パートナー共済についてぜひご相談ください。
    また、30社取り扱いの総合保険代理店・R&C株式会社も兼務していますので、パートナー共済だけでなく、生命保険・損害保険のご質問や、既に入っている保険と合わせてのご相談もぜひどうぞ。
    あなたとお話しできるのを楽しみにしています!

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