【執筆者:西出 滋】
銀行、証券・投資顧問、保険と金融3業態すべてを経験した、金融業界25年のFP。外資系投信投資顧問とヘッジファンドで年金運用のファンドマネージャーを歴任しており、特に資産形成・資産運用の相談を専門としている。
得意分野: 資産運用、ライフプランニング、教育資金、保険、住宅ローン、老後資金、相続、投資/お金の勉強
▼この筆者にチャットで無料相談できます!
詳しくはこちらから
※ この記事は2020年3月5日に公開されたものになります。
■ ”株式投資家”必見の「スーパーチューズデー」が実施
株式投資に携わるなら注目すべき米国大統領選のイベントである、スーパーチューズデーが実施されました。
米国の政治は米国株だけでなく世界の株式市場にとって大きな影響を与えます。
民主党の候補者選びで、左派バーニー・サンダース候補が勝利することが、株式市場にとってはワーストシナリオでしたが、中道・穏健派のジョー・バイデン候補が勝利したことはポジティブです。
この結果を好感し、3月4日のニューヨーク株式市場が大幅に反発、想定通り下げ止まりのきっかけとなりました。
しかし、最悪の結果は免れたものの、バイデン氏の政策でも現状よりも増税となります。
民主党の大統領候補が誰になるかと共に、現職トランプ大統領の再選の可能性に引き続き注目します。
最悪シナリオの確認~「サンダース候補の政策」とは?
左派バーニー・サンダース候補の政策は米国経済の成長に対して悪影響を及ぼすものが多いです。そのため株式市場ではサンダース候補が、スーパーチューズデーで優勢な結果となることを恐れていました。
主な政策は以下の通りです。
金融機関の解体
■連邦法人税を35%(現状21%)へ引き上げ
■富裕税の導入
■連邦個人所得税率を最高52%(現状37%)へ引き上げ
■民間保険を廃止し国民皆保険を導入
■ステューデント・ローン(学生ローン)の全額返済免除
国民皆保険やステューデント・ローン(学生ローン)の帳消しは、サンダース候補が若者を中心に支持を集める理由となっています。
一見すると米国民のためになる政策に感じますが、そう簡単な話ではありません。これらの政策を実現するためには富裕税、所得税最高税率引き上げ、法人増税だけでは財源確保は足りません。
高所得者だけでなく中間層に対しても広く増税となる可能性が高く、米国経済の約70%を占める個人消費への悪影響が懸念されます。
米国株式市場にとって明らかにネガティブであり、サンダース候補が優勢となることが最悪シナリオでした。
■ バイデン候補が優勢で最悪シナリオは免れる
スーパーチューズデーは事前の予想を良い意味で裏切り、中道・穏健派のバイデン元副大統領が優勢な結果となりました。
米ABCの報道によると獲得代議員数は、バイデン候補が433名、サンダース候補が388名です。(現地時間4日11:53現在)
正式な候補者決定は7月13日ー16日になりますが、バイデン候補が優勢となったことで最悪シナリオを免れる可能性が高まりました。
■ バイデン氏の主な政策は次の通りです
■金融機関への規制の強化(解体ではない)
■連邦法人税を28%(現状21%)へ引き上げ
■富裕税の導入はなし
■連邦個人所得税率を最高39.6%(現状37%)へ引き上げ
■オバマケアの拡充(民間保険への加入促進)
■ステューデント・ローンの返済軽減・一部免除
■ 米国株式市場は下げ止まったが・・・
スーパーチューズデーでの結果を好感して米国株式市場は下げ止まったように見受けられます。
しかし、最悪シナリオの可能性が低下しただけであり、手放しで喜べる状態ではありません。
バイデン候補の政策はサンダース候補との比較では経済に優しい内容ですが、法人税、所得税ともに増税は増税であることに変わりはありません。
株式市場にとってのベストシナリオはトランプ大統領の再選であり、予断を許さない状況です。
米中央銀行FRBの大幅利下げと株価暴落は過去においてリンクしています。米国株価が完全に下げ止まったと判断するのは時期尚早でしょう。
■ どんなことでもOK!お金のプロに相談しよう
オカネコでは、「お金の不安はあるけど何から始めればいいかわからない…」という方のために「お金の健康診断」というサービスを実施しています。
匿名かつ無料で利用できるので、ぜひチェックしてくださいね!
(1)FPにチャットで無料相談
お金の専門家、FP(ファイナンシャルプランナー)やIFA(独立系アドバイザー)などにチャットでお金の相談をすることができます。
相談内容は、貯蓄方法やNISAやiDeCo、投資、節税対策などどんな些細なことでもOK。
経験豊富なFPが丁寧にアドバイスしてくれます。
「お金の知識が全然ない」「何がわからないかわからない」という人こそ、まずはプロのアドバイスを聞いてみましょう!
この執筆者にチャットで投資の相談ができます。詳しくはこちらから
※無料で利用可能です
【執筆者:西出 滋】
銀行、証券・投資顧問、保険と金融3業態すべてを経験した、金融業界25年のFP。外資系投信投資顧問とヘッジファンドで年金運用のファンドマネージャーを歴任しており、特に資産形成・資産運用の相談を専門としている。
(2)年収や家族構成などに答えるだけで家計をチェック
年齢や居住地、年収など20個程の質問に回答するだけで、あなたの家計状況をチェックすることもできます。
同地域・同世代の方と比較して年収・貯蓄額・家賃・資産運用額・保険料などがどの程度なのかがわかるので、自分の家計状況を客観的に知ることが可能。
その後は、あなたにぴったりなお金の専門家が紹介されるので、お金のプロに直接相談することもできます。
ぜひ気軽にトライしてみてくださいね!
======================
この記事が役に立ったら
「いいね」してもらえると嬉しいです。
また、元ファンドマネージャーの西出に
聞きたいこと、書いてほしい記事などあれば
コメント欄に書いてください。
必ず書くお約束はできませんが、
目を通させて頂き参考にさせて頂きます。
リアルタイムな情報はTwitterで発信中!
300億円運用していた
元ファンドマネージャー西出の
最新ニュースの見解などをいち早く知りたい場合には
ぜひフォローしてみてください!
■Twitter
https://twitter.com/nishideshigeru
======================
※ディスクレーマー※
この記事(以下、本記事)が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、読者様ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。
本記事に掲載される株式、債券、為替および商品等金融商品は、企業の活動内容、経済政策や世界情勢などの影響により、その価値を増大または減少することもあり、価値を失う場合があります。
本記事は、投資された資金がその価値を維持または増大を補償するものではなく、本記事に基づいて投資を行った結果、読者様に何らかの障害が発生した場合でも、理由のいかんを問わず、責任を負いません。

得意分野:資産運用、ライフプランニング、教育資金、保険、住宅ローン、老後資金、相続、投資/お金の勉強
西出 滋
- 資産運用
- ライフプランニング
- 教育資金
- 保険
- 住宅ローン
- 老後資金
- 相続
- 投資
コメント皆さん、はじめまして!ファイナンシャルプランナー(FP)の西出(にしで)でございます。
銀行、証券・投資顧問、保険と金融3業態全てを経験し、金融業界25年のFPです。自身の経験で培った知識を活かしてお客様の質問にお答えしています。外資系投信投資顧問とヘッジファンドで年金運用のファンドマネージャーを歴任しており、特に資産形成・資産運用のご相談を専門にしています。
【職業理念】は「投資を文化に」
資産家の皆さんには、機関投資家の考え方をベースにポートフォリオをご提案します。また、ビギナーの方には、とかく難しいというイメージが先行している資産形成・資産運用を、特別なことではなく身近に感じていただけるようお話します。
投資は難しくありません!ぜひお気軽にご相談ください!