この記事の専門家は…
【執筆者:武田拓也】
有料老人ホームの管理者を経て、豊かな老後に必要なお金の情報を提供。2児の父でもあり、普段は投資全般から保険の見直しまで、幅広く情報提供中。株式投資を皮切りに投資信託、外貨、FX、不動産投資、海外投資など様々な資産運用を経験。14年間に成功と失敗の両方を体験し、実戦で役立つ知識を習得。自宅、投資用を含めて売買回数は30回を超え、損をしないためのポイントを熟知。これから金融商品を選ばれる方々にとってプラスになる情報を提供している。
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今回は年収400万から始める不動産投資の第3弾として、物件の選び方についてご紹介します。
私自身、資産がない状況から将来の年金作りを目指し、不動産物件を求めて、これまで幾度となく不動産会社に足を運びました。
その経験を踏まえて、物件を選ぶ際に注意すべきポイントを紹介していきます。
▼第1回、第2回はこちらからご覧ください。
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一棟買いよりワンルームマンションが良い理由
ワンルームマンションのオーナーになるということは、家賃収入を得るということですが、この家賃収入を求めて、ご自分で勉強されてからご相談を受けるケースが増えています。
中でも目立つのが「一棟買いをしたい」という希望される方です。
マンションの一棟買い自体は投資として間違いではありませんが、一棟買いはリスクが高く、さまざまなケアが必要になってきます。
例えば、ワンルームのような区分所有であれば将来の大規模修繕に向けて月々「修繕積立金」を積み立てていきます。
一棟所有の場合は、この積み立てがありません。
そのため区分所有は大規模修繕時に自己負担はありませんが、一棟所有の場合は1000~2000万円ほどの一時金が必要になります。
一棟買いの相談に来られる方の目的は「月々10万円ほどのキャッシュフローを作りたい」とお聞きすることがよくあります。
ローンを組んで、家賃収入でローンを返済し、さらにプラス収益を求められます。
これは、目先はプラスになるのですが、長い目線で考えた際にはどうでしょうか?
月々の家賃収入を使ってしまっていたら、将来の大規模修繕のお金が用意できないかもしれません。
また、前提条件として手持ち現金がなく、ローンが組めなければ話になりません。
ご本人に信用力・頭金がなければ、いくらローンを組みたくても審査が通りません。
一棟を購入する場合、物件価格に対して、最低でも10~20%の頭金が必要です。
8,000万円の物件であれば800万~1,600万円の現金を用意しなくてはいけません。
また年収が世間で言われている「平均年収」の方もローンを組むことは難しいでしょう。
こうした理由から、まずはリスクが低く、出口戦略も立てやすいワンルームマンションから始めるのがおすすめ。
そして、慣れてきたら一棟にチャレンジすると良いでしょう。
物件を選ぶ際の重要チェックポイントを解説
冒頭で私は不動産物件を求めて、これまで幾度となく不動産会社に足を運んだとお伝えしました。
その経験から物件を選ぶ上で、私が特にチェックしているのは次のポイントです。
物件価格
家賃収入
管理費
修繕積立金
立地
築年数
間取り
どれかひとつが飛びぬけて良いというより、トータルでバランスが取れている物件を選びます。
特に「物件価格」「家賃収入」「管理費」「修繕積立金」のキャッシュフローに関わる部分は、重点的に確認しています。
このとき、必然的に利回りを確認することになります。
利回りが9%以上なら不動産投資では高利回りといえるので、ハイリスクハイリターンを覚悟する必要があります。
石橋を叩いて渡るぐらいの気持ちなら、4%以下であることを確認すればローリスクと言えるでしょう。
築年数と立地の注意点
「利回りはあまり重視しない」という場合は、「築年数」と「立地」を確認してください。
築浅で駅近であれば長期で持ち続け、将来の年金として活用できるので、リスクは低くなります。
新築は節税がメインの目的となり、築浅物件は節税と収益のバランスが取れていて、長期保有することが可能なので将来の年金としても活用できます。
築古物件の場合は、収益を目的とした投資に適しています。
物件の価格が下がっても家賃がそれほど下がらないので、利回りが上がります。
ただし、その分修繕費用がかかったり、空室リスクが高まったりするので注意が必要。
ワンルームの中で、いわゆるハイリスク・ハイリターンが築古物件になります。
逆に新築は利回りこそ低いものの、最新の設備環境ですので空室のリスクは低くなるローリスク・ローリターンです。
どちらがあなたにとってメリットを感じられるでしょうか?
また、物件を持つ場所のポイントは「人口」が増えている、もしくは減っていない地域。
現在、日本の人口は減っており、空き家も増えている状態です。
そんな中で人口が減っている過疎地や電車の通っていない地域で投資用物件を買ってしまうと入居者募集で苦労し、売却したくても売れなくなってしまいます。
ぜひ人口動向のチェックはするようにしてください。
物件価格の注意点
物件価格は、地域性が反映されます。
やはり国内では東京は最も高くなり、関西でいえば、大阪、神戸、京都の都市部が高いです。
家賃は地価に比例しやすいですが、ここで注意すべきなのが「新築プレミアム」という家賃設定。
これは新築物件の家賃にプレミアムとして10~20%ほどの上乗せをします。
これにより、利回りを高く見せられるので、物件の買い手がつきやすくなるのです。
最初の賃貸人は良いのですが、2~3年が経過して次の賃貸人が入居する際には新築でなくなっているので、新築プレミアムが外れて家賃が一気に下がり、利回りも減少します。
購入する際には「家賃が相場で設定されているか」ということもチェックが必要です。何事においても、「甘い話には裏がある」と思って注意しておいたほうが良いでしょう。
契約前に確認するべき注意ポイント
契約を結ぶ前にすべきことはいくつかあります。
一つずつ見ていきましょう。
①内見は必須ではない!資料やデータで周辺状況をチェック
まず、内見するかどうかを考えるところです。
一般的に、自分が賃貸物件を借りたり、住宅を購入したりするのであれば内見は必須ですが、不動産投資においては必ずしも必要ではありません。
むしろ基本的には内見はせず、資料やデータのみで判断して購入するケースが大半となります。
その理由は、空室リスクを回避するために、すでに入居者がいる物件を買うことが多いため。
これをオーナーチェンジと言い、そもそも入居者がいるため内見が不可能なのです。
また室内や外観を見たとしても、投資家が受ける印象と借り手が受ける印象は違います。
例えば、セレブな投資家が内見して「こんな狭い部屋は住めない」と感じても、一般の方は普通に住むということが往々にしてあります。
田舎住まいの人は「やはり静かなところが住みやすいだろう」と感じても、若い会社員は利便性の高い繁華街に近い場所の物件を選ぶというのも同様です。
あまり主観に捉われ過ぎず、客観的に判断することが大切。
また、駅までの距離やコンビニ、スーパー、病院など実際に生活する上での利便性などの「周辺環境」も重要です。
②あまりの好条件は注意
広告にも注意が必要です。
あまりに「美味しい」利回りは警戒するべきでしょう。
たとえば、「物件価格1,200万円、想定家賃10万円、表面利回り10%!」といったケース。
魅力的な利回りに惹かれますが、空室状態であれば、それはあくまで机上の空論でしかありません。
広告の表面利回りが魅力的であればあるほど、周辺相場を知る必要があります。
この物件の場合、家賃相場が6万円で実際に月6万円の家賃収入になると、表面利回りは6%となり、その差は4%です。
ここまで極端な事例は多くないと思いますが、確認は必要です。
③頭金を払うよりローンを活用
担当者から良い物件の提案をしてもらい、いざ購入を決める際「手持ち資金があるから頭金として払いたい」という方がいます。
しかし、担保価値の高い物件を一定の年収と資産のある投資家がローンを組んで購入する場合、ほとんど頭金を必要としません。
ローンを組んだ後も、ローンの支払いは家賃で充当していくため、自分の預貯金から現金を持ち出すことは、ほとんどありません。
「できるだけ早く払い終えたい」という考えもありますが、銀行からローンの承認をえられているのであれば、物件・投資家の信用力に対して「問題ない」という評価をしてもらえていることになります。
また、一般的に金融機関からお金を借りる場合には保証人が必要となります。
しかし、不動産投資の場合は保証人は不要です。
その理由としては不動産投資をすると「現物資産」を保有することになるからです。
もしローンの返済が苦しくなっても、保有している物件を売却することで現金が手に入ります。
このお金をローンの返済に充てられるので、銀行は不動産投資であれば素人にもお金を貸してくれるのです。
元本保証の債券投資でさえ銀行からお金を借りることはできません。
これは、不動産投資のリスクが低いという証左ではないでしょうか。
手持ち資金があるのであれば、ローンを活用しながら他の投資へ回すことで分散投資を行い、投資効率を高めることをおすすめします。
または手持ちの資金がしっかりあるのであれば、ローンを活用して複数件の不動産を所有することにより、リスク分散とレバレッジ効果により、効率よく資産形成をすることが可能です。
たとえば、2,000万円の手持ち資金があるなら、現金で1軒買うより500万円ずつ頭金を出し、ローンを活用して物件を4件持つます。
すると、将来の自分年金が不動産1件分の約5万円ではなく、4倍の20万円程度になります。
または4件のうち2件を売却して現金を手に入れ、残り2件は自分年金として10万円程度を受け取るといった効率の良い投資ができます。
返済を急がなくてもよい理由として、ローンを組んでいれば保険を加入している状態になることと、ローンの利息部分は経費扱いになるので、節税効果も得られるためです。
空室リスクが不安ならサブリース契約も可能
最後に、サブリース契約についてもご説明します。
サブリース契約とは、不動産管理会社が大家さんから物件を借り上げて、その管理会社が入居者と賃貸契約を直接結ぶ契約形式のこと。
いくら魅力的な物件でも、空室期間は必ず出てきます。
もし、この空室リスクが不安であれば、サブリース契約することで空室時の家賃を保証してもらえるので、空室リスクに対応可能です。
契約時から家賃の10~20%を費用として支払うことになりますが、空室の不安からは解放されます。
ただし、条件によりサブリースができる物件とできない物件があり、実はサブリースができる物件であれば、物件価値の証明ともなります。
管理会社は空室期間のリスクを背負うわけですから、できるだけ客付きの良い物件を見極めます。
「サブリースができます」と言われたなら、それは優良物件の証ともいえるので、なおさら空室リスクは限定的となります。
目当ての物件があるなら、サブリース契約ができるか、確認してみるのも良いでしょう。
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※ディスクレーマー※
この記事(以下、本記事)が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。不動産の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、読者様ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。本記事に基づいて投資を行った結果、読者様に何らかの障害が発生した場合でも、理由のいかんを問わず、責任を負いません。
※本記事は2020年1月30日に公開した記事を編集部で一部加筆・修正したものです。

30代 / 得意分野:ライフプランニング・保険
武田 拓也
- 教育資金
- 保険
- 資産運用
- 住宅ローン
- 老後資金
コメント有料老人ホームの管理者を経て、株式会社ファモアで活動中。普段は投資全般のアドバイスから保険の見直しまで、幅広く情報提供をしています。投資経験は13年。元々は介護の現場で働いていましたが、自分の老後が不安になり、22歳から株式投資を始めました。始めてすぐにリーマンショックが起こり、それからは投資信託、外貨、FX、不動産投資、海外投資など様々な資産運用に取り組んできました。この13年間で、良い思いと悲しい思いの両方を体験し、失敗もたくさんしてきましたが、結果的には良かったと感じています。成功体験と失敗を重ねながら、多くの実戦で役立つ知識を身につけられたので、これから金融商品を選ばれる方々にとって プラスになる情報提供をして行ければと思います。2児の父でもあり、大学でキャリア形成や奨学金の話もしています。住宅の売買も回数を重ね、気をつけるべきポイントを知ることができました。気になることがあれば、気軽にお声掛けください。【保有資格】証券外務員2種、相続診断士、高校教諭1種「福祉」、社会福祉士【好きな時間】家族(妻と子ども2人)と家でのんびり過ごす【経歴】⑴有料老人ホームの管理者⑵外資系保険会社の営業⑶独立型ファイナンシャルプランナー