執筆者: 西出 滋 @300億円運用していた元外資ファンドマネージャー
得意分野: 資産運用、ライフプランニング、教育資金、保険、住宅ローン、老後資金、相続、投資/お金の勉強
今回のテーマは、多くの個人投資家から質問を受ける、チャート(テクニカル)分析の有効性についてです。チャートとは過去の価格の値動きを時系列にグラフ化したものを指します。
チャート分析は意味はあるのかないのか?有効性はあるのかないのか?について個人的な見解についてお話していきます。
【結論 意味はある!ただし・・・】
筆者は、条件付きで意味があると思っています。
しかし、万能ではありません。チャート分析が意味あるものになる前提条件とはなんでしょうか。
■ チャート分析とファンダメンタル分析とは?
FXを中心に株式投資でもチャートで売買のタイミングを判断する投資家がいますよね。
チャート分析とは
価格の値動きを時系列でグラフ化した
テクニカルチャートをもとに、
過去の実績からトレンドやパターンを認識し、
将来の値動きを予測して売買タイミングを計るための分析です。
チャート分析と対極をなすのがファンダメンタル分析です。
ファンダメンタル分析とは
株価では企業の決算短信や有価証券報告書から企業の競争優位性を探り、
今後の業績が株価に織り込まれた投資家が期待する成長を上回るものかどうかを分析するものです。
決算説明会や個別のIR(インベスターズリレーション)インタビューによりその蓋然性(確からしさ)を確認します。
為替では対象となる国のGDP、経常収支、財政状況などから通貨の割安割高を判断します。
■ ファンダメンタル派はチャート派を否定しがち
ファンダメンタルズ派はチャート(テクニカル)派を否定する傾向にあります。
それはなぜでしょうか。
テクニカルはあくまで過去の値動きから導き出したパターンの集約であり、次のような批判がされています。
・経済的な意味づけがない
・トレンドライン(傾向線)や起点の判断が恣意的
・過去のパターンと将来の値動きは必ずしも一致しない
・企業の環境には一つとして同じものはない
・リーマンショックなどのイベントは予測できない
・売買の判断にダマシと呼ばれるシグナルの間違いが多くある
筆者は、ファンダメンタル分析を基本としながらチャート分析も否定しません。
積極的に参考にしています。なぜならば、チャート分析にも一定の有効性があると認めているからです。
■ チャート分析が有効になるための条件
ただし、チャート分析が有効になるためにはある前提条件があります。
その条件とは・・・
多くの投資家がその指標に注目すること
です。
投資家が注目する指標があれば、その指標を意識しながらチャート分析を行います。
すると、売買シグナルを発見
→上昇シグナルであれば買い注文や実際の買いが入る、
売りシグナルであれば売り注文や実際の売りが入る
→その注文状況を見た追随の売り買いが入る
→結果として株価が上昇・下落
ある指標に対して注目する投資家が多ければ多いほどこの動きに拍車がかかります。
繰り返します。
チャート分析が機能するためには、より多くの投資家がその指標を注目していることです。
そのため特殊な指標にこだわるのではなく、まずはオーソドックスな指標で判断することをおすすめします。
・チャート分析の使い方1
ファンダメンタル分析によっていくつかの銘柄を投資候補に絞る。
その中で優先順位を決める場合にチャート分析を組み合わせる。
・チャート分析の使い方2
まずチャート分析によっていくつかの銘柄を投資候補に絞ったとします。
その中で優先順位を決める場合にファンダメンタル分析を組み合わせる。
それぞれどちらが優位とは決められません。
投資初心者の方は自分にあった手法は何かどちらも試してみてください。
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銀行、証券・投資顧問、保険と金融3業態全てを経験し、金融業界25年のFPです。自身の経験で培った知識を活かしてお客様の質問にお答えしています。外資系投信投資顧問とヘッジファンドで年金運用のファンドマネージャーを歴任しており、特に資産形成・資産運用のご相談を専門にしています。
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