年収400万から始められる「不動産投資」


不動産

不動産投資で得する仕組み〜働きながら資産をつくる〜

不動産投資に関しては、金額が高く、ローンを活用するため、「お金持ちの投資」というイメージがあります。またどのような仕組みで、どのようなメリットがあるのかわからないため、「不動産投資は怖い」という認識を持たれる方もいることでしょう。

私も初めは月々の収益しかメリットを把握できていませんでした。しかし、実際には「資産形成」「節税効果」「保険」「自分年金」「相続対策」といったメリットがあります。ここでは、不動産投資で安全・確実にリターンを得る方法を、私の経験も踏まえて解説します。

初心者向けの不動産投資として、ワンルームマンションがあります。このワンルームマンションを購入した場合の収益ですが、一般的には首都圏で年率3%前後、関西の都市部で5%前後の利回りを見込めます。仮に1800万円の物件を買った場合、月々の家賃が7万円だとすると、年間84万円の収入になります。この計算では4・7%程度の利回りとなります。

国債の利回り0・05%や銀行の金利と比較するまでもなく、魅力的な利回りです。ただし、ローンを組む場合は、ローン返済に家賃収入を充てるため、返済期間中は目に見える利益はほとんど発生しません。この利回り以外のメリットに気づいた人の多くは不動産投資を実践されています。

まず不動産には、次の2つの「儲け方」があります。

  1. 物件を仕入れて転売し売却益を得る
  2. アパート、マンションなどを購入し、毎月のリターンを得る

この2つのうち、私が実践し、初心者の方にもおすすめしているのは後者の方法です。一棟買いなどの大きな投資ではなく、ワンルームマンションの一室を所有し、運用して家賃収入を得ます。この方法であれば、ある程度の年収があり、ローンを組める方であれば、誰でも無理なく投資できます。一般的に投資用物件を現金一括で購入できる方は少なく、まずはローンを組んで所有することになりますが、初めの手出だし資金は皆さんが思っているよりも少額で可能です。最近では女性も多く取り組まれています。

ローンの返済は家賃収入で支払うことがほぼ可能です。さらに減価償却や経費の活用により、年間でかなりの節税効果があります。ローンの返済が負担になるということはほとんどないでしょう。そして、ローンが完済されると、月々の返済が無くなり、家賃収入はすべて収益になります。つまり不動産を持つことは、将来の年金を作るのと同じ効果があるのです。
そしてワンルームであれば、複数の物件を購入することで場所の分散ができ、リスク分散が可能です。

現金で購入する場合は「不動産所有=不労所得を得る」となりますが、ローンを活用する場合は、5つのメリットがあります。人それぞれにメリットを感じるところは違います。あなたにとってのメリットが最大限となるような物件を探し、効率の良い不動産投資を実践してもらえるよう、これから解説していきます。

 

不動産運用のメリットとリスクを正しく知ろう

すべての投資がそうであるように、不動産投資にもメリットとリスクの側面があります。それぞれどのような内容かを事前に把握した上で、投資をするか、しないかを検討していただければと思います。今回は基本のワンルームについて説明します。

メリット① 家賃収入(収益)

投資に対するリターンです。ローン返済期間は、家賃収入がそのまま返済金に充当される流れになります。現金で購入、またはローンの返済完了後には、家賃収入が手元に入ってきます。利回りは物件にもよりますが5%前後あります。

メリット② 年金

不動産は、将来の年金となります。ローンを完済した後、良い物件であれば築年数が経っていても1件あたり4~5万円/月ほど、老後20年で約1000万円の年金が確保できることになります。1件ではなく、複数件所有することにより効果は上がります。

メリット③ 団信(生命保険)

ローンを組んだ場合、団体信用生命保険(通称・団信)に加入します。ローンが2000万円だとしたら、生命保険で2000万円の同額の保障に加入しているのと同じ効果があります。万が一、死亡時にはローン返済が無くなり、利益を生む物件だけが資産として残ることになります。月々の収入保障として保有することもできますし、売却してまとまったお金を手にすることも可能です。

メリット④ 節税

会社員や公務員の場合、給与から税金などが差し引かれた金額が手取りとなるので、経費を申告して所得控除を受けることは基本的にできません。しかし、不動産物件があれば、交通費・書籍代・打ち合わせのお茶代などが経費として認められ、控除を受けることができます。これは別途、確定申告が必要です。1室でも所有していれば、年間数万円単位で還付金を受け取ることが可能です。また、5棟10室までは副業に該当しません。

メリット⑤ 相続税対策

資産を現金で所有していると、額面通りに評価され、相応の相続税が発生します。不動産であれば持ち方により評価額が半分程度に下がるので、税金対策としても有効です。つまり、2000万円の物件であれば、1000万円程度の評価になります。

 

リスク① 空室

どのような物件であっても空室期間は必ずあります。空室発生の平均値としては3年に1回の頻度で約1カ月半ほどです。大学生であれば4年で卒業を迎えて出ていく、公務員や会社員でも3年に1回くらい転勤があるためです。実際に空室になるかどうかは水ものですが、物件によっては10年以上継続して住んでもらえるケースもありますし、1年で出て行かれることもあります。

リスク② 金利変動

投資用ローンは、変動金利が基本となります。現状では2~3%台で落ち着いています。住宅ローンより審査が厳しく、金利は高めの設定です。将来の金利上昇の可能性はリスクとなります。万が一、急激な金利上昇局面に遭遇したら、余剰資金があれば一括返済してしまうという方法があります。また金利が上昇しているということは好景気であることの証でもあるため、売却して値上がり益を狙えるかもしれません。ただし、金利が上昇したとしても、返済額が上がるのは5年に1度、125%までというルールが金融機関で設けられていますので、慌てる必要はありません。その時の状況に合わせて、何が最善かをしっかり判断しましょう。

リスク③ 災害

不動産所有で表立ったリスクとして、火災や地震などの災害リスクが挙げられます。火災に関しては、基本的に火災保険で備えることができます。管理組合・オーナー・居住者がそれぞれに火災保険に加入しています。

次に地震ですが、地震が直接の原因でマンションが倒壊(全損)する確率は1%程度で、東日本大震災や阪神淡路大震災レベルでも全損はほぼゼロです。1981年以前の旧耐震基準による物件はリスクが高くなりますが、安全基準が強化された新耐震基準の物件であれば、地震のリスクはそこまで不安視する必要はなく、大半は保険でカバーできます。

リスク③ 事故

不動産では、居室内で人が亡くなった物件を「心理的瑕疵物件」と称します。いわゆる事故物件ですが、この場合、賃貸する際には入居者に対して告知する責任が発生します。こうなると賃貸できなくなるかというと、そうでもありません。相場から20%ほど家賃を抑えることで借り手はつきます。事故はいつ起きるか予測できませんが、できる限りリスクを回避するなら、入居の申し込みがあった際に、どのような人か確認をしておくと良いでしょう。特に投資用マンションの場合、管理会社の担当に相談するとアドバイスがもらえます。

リスク⑤ 修繕

入居者が出ていった後、部屋を修繕する必要があります。クロスの張り替え・清掃などがありますが、敷金の範囲で収まります。また原状復帰で退去することが、入居時の契約書に記載されていれば、敷金で収まらない費用は入居者が負担するケースもあります。共用部の大規模修繕は修繕積立金で賄うため、こちらもあまり意識する必要はありません。

 不動産投資を検討される方の中には、「不動産は管理が大変そうだ」と懸念される方もいます。しかし実際には管理委託の形で管理会社に一任すれば、普段は何もすることはありません。ではその管理費用が高額かといえばそのようなこともなく、家賃収入の5%程度で面倒な管理をしてもらえます。対応してもらえる内容としては、

  1. 入居者のクレーム対応
  2. 急な修繕対応(水漏れやエアコンの故障)
  3. 入退去の立ち合い
  4. 家賃の入金確認、遅延している際の催促など多岐にわたります。

また万が一、家賃の滞納などが発生した場合、保証会社に入っているので家賃は回収できます。

「家賃収入があっても、月々は持ち出しになるのでは?」

と不安になる方もいます。昔は金利が高く、ローンの借り入れ金利が4~5%と高かった当時、投資用物件でも1~2万円程度の持ち出しになっていたケースが多くありました。ここ数年はマイナス金利の影響もあり、金利は下落傾向です。年収や職業によっては2%台でローンを組める方もいます。良い条件でローンが組めれば、月々の収支がプラスマイナスゼロ、もしくはプラスで物件を所有できる場合もあります。

また長期ローンであれば、月々のローン返済額が軽減されるため、月々の収益が得られやすくなります。逆に組めるローンが短ければ、月々の返済額は増えますが、早期にローンを完済できるので、早くローンをなくしたい人には向いています。

「今は良くても、将来古くなってしまうと借り手がいないのでは?」

と思われるかもしれません。私の所有する物件を例にご紹介します。兵庫県にある築47年の築古マンションと築100年以上の木造建築を所有していますが、どちらも継続して借り手がついており、これまでほぼ空室期間はありませんでした。また日本で最も古いマンションの一つに「代官山コーポラス」というマンションがあります。ここは築年数が60年以上経過していますが、それでも未だに賃貸物件として機能しています。

たとえ古くても、物件の管理がしっかりしていれば大丈夫です。経年劣化は当然ありますが、いかにして良い物件を選ぶかにかかっています。

  

不動産を活かした「節約」「節税」と「ライフプラン」

前述のように、投資用の不動産を持つことで、将来、家賃収入で収益を挙げることに加え「節約」「節税」というメリットも享受できます。これらの点について、それぞれもう少し詳しく見てみましょう。

節約

まず「節約」ですが、これは生命保険料の節約につながります。住宅ローンに関連して団体信用生命保険(団信)に加入しておくと、もし物件の所有者が亡くなられた場合、物件のローンは団信の保険金で返済されることになります。つまり、ローンが完済されるので、ローンのない物件が資産として残るため、家族は物件を売って売却益を得る、または、これまでの通り月々の家賃収入を得る、いずれの方法も選択できます。「団信」は生命保険の死亡保障と同等の効力を発揮してくれるのです。

また、ローン返済中に保険金支払いが発生しなかった場合、つまりローンを完済した場合には、将来の年金として毎月家賃収入を得られます。投資用物件が年金保険のような役割を果たしてくれるのです。通常の生命保険(死亡保障)と年金保険で同様の効果を得ようとするなら、保障と積み立てを合わせて月々3万5000円ほどの保険料が必要となります。死亡保障で約5000円、積み立て分で約3万円の計算です。単純計算で35年間ローンを払い続けて家賃収入や節税効果などを合わせると、不動産投資への持ち出しがなかったとしたら、3万5000円×12×35=1470万円の節約となります。しかも、団信保険料はローンの金利に含まれており、別途の経費は不要です。

節約だけでなく、個人年金保険で受け取れる額を比較してみましょう。個人年金保険に加入した場合、月々1万円ずつ積み立てていくと、35年間で420万円になります。現在の利率では10%ほど増えるので、受け取れる金額はおおよそ460万円です。不動産を所有していた場合、個人年金と比較するために、年金保険料と同じく月平均1万円を持ち出し、35年間のトータルで420万円支払ったと仮定します。

ローン完済後、将来5万円の家賃収入で20年間受け取れるとしたら、約1200万円になります。個人年金保険ではプラス40万円ですが、不動産であればプラス740万円、およそ700万円の差です。もし、家賃が半分になったり、年間の半分が空室になったりするなど、話半分でも600万円の年金が確保できます。亡くなった後は、ご家族が相続されるでしょうから、さらに長期的にリターンが得られます。月々の家賃収入ではなく、売却することにより一時金としてお金を受け取ることも可能です。築年数が古くとも、場所が良ければ700万前後で売却することは可能でしょう。

万が一、毎月3万5000円の持ち出しがあったとしても、それでようやく保険料を支払ったケースと同じになります。とはいえ、35年のローンを組んで月3万5000円の持ち出しになることは、ほとんどないでしょう。

節税

次に「節税」です。税金に関して「固定資産税が発生するので負担増になるのでは?」と思われる方が大半です。実際には固定資産税は数万円で済むので、確定申告による還付金で十分にカバーできます。確定申告することで経費を所得から引けますので、年収の高い人ほど節税効果が高く、還付金が多くなります。また住民税も下がりますので、月々の税金も下がります。一般的な節税方法として、ふるさと納税やiDeCoがありますが、不動産投資による節税効果は、これらよりも優れています。経費に使える内容としては、担当者と打ち合わせをしたカフェなどの飲食費、不動産投資のための書籍代、有料の講演会・セミナー参加費、物件探しの際の交通費、データ管理のためのUSB代など、不動産に関わることであれば、さまざまな項目で認められます。もし複数の物件を持つことになれば、節税効果は高まります。節税効果の目安は、年収400万円の方であれば、7~8万円ほどになります。これから年収が上がっていけば、節税効果も増していきます。

また、節税効果を得るために欠かせないのが減価償却です。新築の場合、RC(鉄筋コンクリート造)の耐用年数は47年です。よって減価償却による節税効果は47年の長期に及びます。節税効果をより効率的に活用する方法として、躯体部分と設備部分を分けて減価償却するテクニックがあります。設備部分は減価償却の期間を15年と短く設定することも可能です。短く償却できるので、減価償却費が大きくなり、その分、見かけの利益が減るので、税金を減らすことが可能となります。

このように、目には見えない副次的なメリットがもたらす効果は大きく、トータルで見たときに大きな資産となります。

ライフプラン

ライフプランとしては、お子さんがまだ小さい場合、将来、大学に入学される際などに何かとお金が必要になるかと思われます。その時点で物件を売り、売却益を受け取るという方法も取れます。不動産投資を始められて、ある程度の年数が経過していた場合、物件の価格は下がっていても、それ以上にローンの残債の方が下がっていれば、売却することで手元にお金が入ってきます。この手元に残ったお金を学費に充当することもできます。もしくは、それまでに家賃収入や節税で得たお金を貯蓄しておき、費用に充てるという方法もあります。もしくは、進学する予定の大学近くに物件を購入し、子供に住んでもらうことで家賃の節約にもなります。

また、退職時にまとまった金額を手にした場合、年金の確保のためにローンを組まずに不動産を現金で購入する方法もあります。退職金は現金のままでは取り崩す一方ですが、不動産を買えば毎月の家賃収入を得ることができ、給与所得のような形で定額を受け取れます。亡くなられた場合には、遺されたご家族のための資産・相続対策にもなります。

単身者の場合、「自宅」「セカンドハウス」として物件を買うという選択もあります。現役で働けるうちは賃貸物件として貸し出し、将来は自分が住むというライフプランです。この場合も節税効果に加えて、将来、家賃の心配をせずシニアライフを過ごすことができます。私が担当するお客様の中には、東京、名古屋、京都、大阪、神戸、岡山、福岡などに物件をお持ちで、「将来は、その時の気分で住みたいところに住む」と言われている方もいます。

投資用物件を所有することで、節約・節税効果を得られます。無理はせず、まずは1件から不動産投資を始めてみましょう。 

 

メリットの大きい物件とは

ワンルームマンションのオーナーになるということは、家賃収入を得るということですが、この家賃収入を求めて、ご自分である程度、勉強されてからご相談を受けるケースが増えています。中でも目立つのが「一棟買いをしたい」という希望される方です。マンションの一棟買い自体は投資として間違いではありませんが、一棟買いはリスクが高く、様々なケアが必要になってきます。例えば、ワンルームのような区分所有であれば将来の大規模修繕に向けて月々「修繕積立金」を積み立てていきます。一棟所有の場合は、この積み立てがありません。そのため、区分所有は大規模修繕時に自己負担はありませんが、一棟所有の場合は1000~2000万円ほどの一時金が必要になります。

一棟買いの相談に来られる方の目的は「月々10万円ほどのキャッシュフローを作りたい」とお聞きすることがよくあります。ローンを組んで、家賃収入でローンを返済し、さらにプラス収益を求められます。

これは、目先はプラスになるのですが、長い目線で考えた際にはどうでしょう?月々の家賃収入を使ってしまっていたら、将来の大規模修繕のお金が用意できないかもしれません。また、前提条件として手持ち現金がなく、ローンが組めなければ話になりません。ご本人に信用力・頭金がなければ、いくらローンを組みたくても審査が通りません。一棟を購入する場合、物件価格に対して、最低でも10~20%の頭金が必要です。8000万円の物件であれば800万~1600万円の現金を用意しなくてはいけません。また年収が世間で言われている「平均年収」の方もローンを組むことは難しいでしょう。

まずはリスクが低く、出口戦略も立てやすいワンルームマンションから始め、慣れてきたら一棟にチャレンジされることをおすすめします。本を読んでいるだけでは、なかなか所有するメリットを実感として理解することは難しいかもしれませんが、ここではメリットの大きい物件選びについてまとめます。

私自身、資産がない状況から将来の年金作りを目指し、不動産物件を求めて、これまで幾度となく不動産会社に足を運びました。

その経験から、私が特にチェックしているのは次のポイントです。

  • 物件価格
  • 家賃収入
  • 管理費
  • 修繕積立金
  • 立地
  • 築年数
  • 間取り

 どれかひとつが飛びぬけて良いというより、トータルでバランスが取れている物件を選びます。特に「物件価格」「家賃収入」「管理費」「修繕積立金」のキャッシュフローに関わる部分は重点的に確認しています。

このとき、必然的に利回りを確認することになります。利回りが9%以上なら不動産投資では高利回りといえるので、ハイリスクハイリターンを覚悟する必要があります。石橋を叩いて渡るぐらいの気持ちなら、4%以下であることを確認すればローリスクといえます。

「利回りはあまり重視しない」という場合は「立地」と「築年数」を確認してください。築浅で駅近であれば長期で持ち続け、将来の年金として活用できるので、リスクは低くなります。

新築は節税がメインの目的となり、築浅物件は節税と収益のバランスが取れていて、長期保有することが可能なので将来の年金としても活用できます。

築古物件の場合は、収益を目的とした投資に適しています。物件の価格が下がっても家賃がそれほど下がらないので、利回りが上がります。その分、修繕費用がかかったり、空室リスクが高まったりするので注意が必要です。ワンルームの中で、いわゆるハイリスク・ハイリターンが築古物件になります。逆に新築は利回りこそ低いものの、最新の設備環境ですので空室のリスクは低くなるローリスク・ローリターンです。どちらがあなたにとってメリットを感じられるでしょうか?

物件価格 

なお「物件価格」ですが、ここには地域性が反映されます。やはり国内では東京は最も高くなります。関西でいえば、大阪、神戸、京都の都市部が高いです。

家賃は地価に比例しやすいですが、ここで注意すべきなのが「新築プレミアム」という家賃設定です。これは新築物件の家賃にプレミアムとして10~20%ほどの上乗せをします。これにより、利回りを高く見せられるので、物件の買い手がつきやすくなります。最初の賃貸人は良いのですが、2~3年が経過して次の賃貸人が入居する際には新築でなくなっているので、新築プレミアムが外れて家賃が一気に下がり、利回りも減少します。購入する際には「家賃が相場で設定されているか」ということもチェックが必要です。何事においても、「甘い話には裏がある」と思って注意しておいたほうが良いでしょう。

物件を持つ場所ですが、やはりポイントは「人口」が増えている、もしくは減っていない地域です。現在、日本の人口は減っています。また空き家も増えている状態です。そんな中で人口が減っている過疎地や電車の通っていない地域で投資用物件を買ってしまうと入居者募集で苦労し、売却したくても売れなくなってしまいます。ぜひ人口動向のチェックはするようにしてください。もし、場所選びなどで悩まれる時にはご一報ください。

 

契約前に何をすべきか? 重視する点 

■ 資料やデータ

契約を結ぶ前にすべきことはいくつかあります。まず、内見するかどうかを考えるところです。一般的に、自分が賃貸物件を借りたり、住宅を購入したりするのであれば内見は必須ですが、不動産投資においては必ずしも必要ではありません。基本的には内見はせず、資料やデータのみで判断して購入するケースが大半となります。その理由は、不動産投資において空室リスクを回避するために、すでに入居者がいる物件を買う方法があります。これをオーナーチェンジと言います。このオーナーチェンジ物件は、そもそも入居者がいるため内見が不可能です。また室内や外観を見たとしても、投資家が受ける印象と借り手が受ける印象は違います。例えば、セレブな投資家が内見して「こんな狭い部屋は住めない」と感じても、一般の方は普通に住むということが往々にしてあります。田舎住まいの人は「やはり静かなところが住みやすいだろう」と感じても、若い会社員は利便性の高い繁華街に近い場所の物件を選ぶというのも同様です。あまり主観に捉われ過ぎず、客観的に判断してみてください。

物件自体の確認も必要ですが、駅までの距離やコンビニ、スーパー、病院など実際に生活する上での利便性などの「周辺環境」も重要です。

■ 広告

次に広告にも注意が必要です。あまりに「美味しい」利回りは警戒するべきでしょう。たとえば「物件価格1200万円、想定家賃10万円、表面利回り10%!」といったケースです。魅力的な利回りに惹かれますが、空室状態であれば、それはあくまで机上の空論でしかありません。広告の表面利回りが魅力的であればあるほど、周辺相場を知る必要があります。この物件の場合、家賃相場が6万円で実際に月6万円の家賃収入になると、表面利回りは6%となります。その差は4%です。ここまで極端な事例は多くないと思いますが、確認は必要です。

■ ローンと頭金

さて、担当者から良い物件の提案をしてもらい、購入を決める際「手持ち資金があるから頭金として払いたい」という方がいます。担保価値の高い物件を、一定の年収と資産のある投資家がローンを組んで購入する場合、ほとんど頭金を必要としません。ローンを組んだ後も、ローンの支払いは家賃で充当していくため、自分の預貯金から現金を持ち出すことは、ほとんどありません。

「できるだけ早く払い終えたい」という考えもありますが、銀行からローンの承認をえられているのであれば、物件・投資家の信用力に対して「問題ない」という評価をしてもらえていることになります。一般的に、金融機関からお金を借りる場合には保証人が必要となります。しかし、不動産投資の場合、保証人は不要です。その理由としては不動産投資をすると「現物資産」を保有することになるからです。もし、ローンの返済が苦しくなっても保有している物件を売却することで現金が手に入ります。このお金をローンの返済に充てられるので、銀行は不動産投資であれば素人にもお金を貸してくれます。元本保証の債券投資でさえ銀行からお金を借りることはできません。これは、不動産投資のリスクが低いという証左ではないでしょうか。手持ち資金があるのであれば、ローンを活用しながら他の投資へ回すことで分散投資を行い、投資効率を高めることをおすすめします。

また、手持ちの資金がしっかりあるのであれば、ローンを活用して複数件の不動産を所有することにより、リスク分散とレバレッジ効果により、効率よく資産形成をすることが可能です。例えば、2000万円の手持ち資金があるなら、現金で1軒買うより、500万円ずつ頭金を出し、ローンを活用して物件を4件持つと、将来の自分年金が不動産1件分の約5万円ではなく、4倍の20万円程度になります。または4件のうち2件を売却して現金を手に入れ、残り2件は自分年金として10万円程度を受け取るというような効率の良い投資ができます。

返済を急がなくてもよい理由として、ローンを組んでいれば保険を加入している状態になることと、ローンの利息部分は経費扱いになるので、節税効果も得られます。

■ サブリース契約

最後に、サブリース契約についてもご説明します。いくら魅力的な物件でも、空室期間は必ず出てきます。もし、この空室リスクが不安であれば、サブリース契約することで空室時の家賃を保証してもらえるので、空室リスクに対応可能です。契約時から家賃の10~20%を費用として支払うことになりますが、空室の不安からは解放されます。ただし、条件によりサブリースができる物件とできない物件があります。

実はサブリースができる物件であれば、物件価値の証明ともなります。管理会社は空室期間のリスクを背負うわけですから、できるだけ客付きの良い物件を見極めます。「サブリースができます」と言われたなら、それは優良物件の証ともいえるので、なおさら空室リスクは限定的となります。目当ての物件があるなら、サブリース契約ができるか、確認してみるのも良いでしょう。

 

低リスクで始めてみたいなら狙うべき物件

不動産投資のリスクはいくつかありますが、特に気をつけるべきは「空室リスク」です。物件購入時に空室となっていれば、契約後、空室期間の分だけ家賃が発生せずにローンを払い続けることになります。空室リスクを避けるためには、すでに入居者がいる物件、つまりオーナーチェンジ物件を選ぶことが低リスクでの投資スタートにつながります。

銀行でフルローンを組める物件も低リスクと判断できます。これは銀行が物件の価値を認め、評価してくれていることの証となるので、間違いのない物件です。フルローン物件で、2%台の金利であることが一つの銀行評価における目安となります。

なお例外的なケースが、投資家と不動産会社が銀行に対して虚偽の申告をした場合や貸付金利が高金利に設定されている場合には、リスクを織り込み、評価をゆるめている場合があります。

フルローンの場合、頭金は不要ですが、諸費用は発生します。登記費用・仲介手数料・火災保険料・ローン設定の事務手数料などで、新築なら約70万円、中古なら約50万円が発生します。

フルローンで2000万円の物件を買ったとして、当初、純資産としてはゼロですが、年数が経つと不動産価格(資産)は下がるものの、それ以上にローン(負債)が減るので純資産は増えます。時間とともに資産が形成されていきますので、この不動産価格が下がりにくい物件を買うことが大切です。

さて、具体的な〝狙うべき物件〟ですが、初心者が低リスクの投資を目指し、最初に買うなら、都市部の「新築ワンルームマンション」がおすすめです。主に独身の会社員や学生といった人向けの物件ですが、新築ワンルームは空室になる可能性が低く、長期にわたって安定した収入を得ることが可能になります。

さらに入居者の属性を絞り込むなら、学生向けよりは、会社員向けの物件のほうが高めの家賃収入が見込めます。

また、物件の立地としては、前述の資産価値の落ちにくい地域を選びましょう。ただし東京は物件価格が上昇基調ですので、利回りは低くなっています。賃貸の需要としては、お風呂とトイレが一緒になっているユニット型よりも、別になっているセパレートタイプの物件を選びましょう。

 

成功する不動産投資は不動産会社選びで決まる

不動産会社は、質の良い物件を紹介してくれる会社から、こちらのニーズをくみ取ってもらえない会社までさまざまです。見分け方は難しいのですが、不動産オーナーにとって、資産運用の手助けをしてくれる不動産会社は、次の3タイプに分かれます。

■ タイプ1 デベロッパー

新築のみを扱う会社です。マンションを建てて売却するビジネスモデルです。節税目的の場合、こちらを選択します。注意点として出口戦略が難しいということです。基本的に新築物件は購入したら持ち続けますので、組み換えなどのアドバイスがもらえない可能性があります。

■ タイプ2 仲介業者

情報量は多いものの、ローンは投資家が基本的に自分で探して契約します。物件数が多く、投資用・住まい用とさまざまな物件を扱っています。数が多いだけあって、瑕疵や未払いのある物件も扱っています。そのため、物件を見る目が求められます。こちらは玄人向けの会社になります。

■ タイプ3 売買・管理2

投資家に販売した物件を管理まで行う会社です。新築と中古を扱っている会社もあり、銀行との提携ローンがあれば、通常の条件よりも有利に投資が可能です。自分に合った物件がわからない時には、このタイプの会社を選ぶと良いでしょう。 

また会社それぞれの強みや傾向など、優良の度合いを推し量るには、次の3つのポイントについて確認してください。

1. 物件の情報量が多い

少ないよりも多いほうがよく、ネットワークを持っていることの証になります。ただ、最近は単にネット上に情報を載せているだけのおとり物件も散見されます。良い物件があった際には、不動産会社へ連絡し、物件の有無を確認してください。物件がある場合は問題ありませんが、何度も「物件はない」という返事が返ってくる場合は他の会社を当たりましょう。

2. 物件の提案力がある

担当者が売りたい物件へ誘導するのではなく、節税対策・収益目的・保険目的・将来の年金目的など、投資家の希望を聞き、それに沿った物件を出してくれるかどうかを確認しましょう。

3. アフターフォロー

購入後に管理を安心して任せられる体制が整っているか、確定申告のサポートをしてもらえるか確認しましょう。社内もしくはグループ内に管理会社があれば一安心です。

 

不動産投資を考えている人には、それぞれに希望があると思います。初心者の人のリクエストが的外れだったとしても、できる限り希望に沿った物件を提案してくれる会社がより優良であるといえます。最初のパートナー選びとして、親切に向き合ってくれる会社を選びたいものです。

最近は不動産投資に対する問い合わせが増えています。ワンルームマンションの供給数は増えていますが、それ以上に物件を求める投資家の需要が増えており、市場に出回る物件数が少なくなっています。投資家の間で新築物件の取り合いになっている状態なので、しっかり新築物件のラインナップをそろえている会社は、仕入れ能力が高い会社として評価できます。そのような会社は中古物件も優良なことが多いです。ただし、広告に掲載されている目を引く物件情報は、いざ足を運ぶと「すでに売れました」「商談中です」といって、ほかの物件を紹介される会社もあるので注意してください。

理想的なのは、新築・中古物件ともに多くの取り扱いがあり、銀行の提携でフルローンを組める、投資家に寄り添った会社になります。

 

まとめ

最後に、どのような会社に巡り合うかは、運や縁もあります。会社の良し悪しの判断は、初心者には難しいかもしれません。そういった意味でも、中立の立場でアドバイスをくれる目利きのプロの存在は貴重です。しっかりご自身でも勉強をしつつ、より良い選択ができるよう心掛けてください。




 

執筆者

30代 / 得意分野:ライフプランニング・保険

武田 拓也

  • 教育資金
  • 保険
  • 資産運用
  • 住宅ローン
  • 老後資金

コメント有料老人ホームの管理者を経て、株式会社ファモアで活動中。普段は投資全般のアドバイスから保険の見直しまで、幅広く情報提供をしています。投資経験は13年。元々は介護の現場で働いていましたが、自分の老後が不安になり、22歳から株式投資を始めました。始めてすぐにリーマンショックが起こり、それからは投資信託、外貨、FX、不動産投資、海外投資など様々な資産運用に取り組んできました。この13年間で、良い思いと悲しい思いの両方を体験し、失敗もたくさんしてきましたが、結果的には良かったと感じています。成功体験と失敗を重ねながら、多くの実戦で役立つ知識を身につけられたので、これから金融商品を選ばれる方々にとって プラスになる情報提供をして行ければと思います。2児の父でもあり、大学でキャリア形成や奨学金の話もしています。住宅の売買も回数を重ね、気をつけるべきポイントを知ることができました。気になることがあれば、気軽にお声掛けください。【保有資格】証券外務員2種、相続診断士、高校教諭1種「福祉」、社会福祉士【好きな時間】家族(妻と子ども2人)と家でのんびり過ごす【経歴】⑴有料老人ホームの管理者⑵外資系保険会社の営業⑶独立型ファイナンシャルプランナー

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