家計診断を自分で行う方法とは?プロに相談するメリットについても解説


プロに相談するメリット

これから必要となる子どもの教育費や自分の老後資金のことなどを考えたときに、現在の家計状況のままでよいのか不安に感じることもあるでしょう。自分の世帯の家計が正常な状態であるかをチェックしたい場合、家計診断という方法があります。家計診断は、基本的な流れについて押さえておけば自分で行うことも可能です。そこで、この記事では家計診断を自分で行うときの流れとプロに依頼する場合のメリットについて解説します。

1.自分で家計診断を行うときの流れ

家計診断で必要となるのが、収支と資産の状況を正しく分析することです。そこで、この段落では分析の手順について収支と資産のそれぞれに分けて詳しく解説します。

1-1.収支分析の手順

収支とは、日々の生活のなかで出たり入ったりするお金の動きのことです。収支の分析は、まず収入を計算し、次に支出の計算を行ったら最後に2つの計算結果をもとにして収入と支出のバランスをみます。ここでは、これらの3つの手順について詳しく解説します。

1-1-1.1.収入を計算する

収支分析の最初のステップとして、家計全体の収入の算出を行います。家計全体の収入とは、家族の給料や安定的な収入などの合計です。例えば、夫婦の手取りの給料が夫は25万円、妻は10万円だったとします。このような場合、ほかに安定的な収入がなければ、全体の収入は25万円+10万円=35万円です。不動産を別に所有していて定期的に家賃収入などがある場合や、毎月必ず報酬を得られる副業をしている場合などは、安定的な収入があるため、さらに加算します。ただし、株を売却した際に得る利益などについては、収支分析をする際には除外しておきましょう。

なぜなら、株の売却益は継続的に得られず一時的な収入となるケースもあり、不確定要素が大きいからです。

1-1-2.2.支出を計算する

収支分析の2つ目の手順が支出の計算です。支出は、固定費と変動費の2つの種類に分類できます。そのため、収入とは異なり支出の計算はそれぞれの種類ごとに分けて計算しなければいけません。固定費とは、日々の行動に変化があっても必ずかかる費用を指し、金額が固定されている支出をいいます。家賃や車のローン、生命保険料などはその一例です。

一方、変動費とは月によってかかる費用が変わる支出を示します。例えば、食費や光熱費、通信費などです。生活にかかっているお金を固定費と変動費に分けながらすべて洗い出したら、それぞれの合計を出します。固定費と変動費の2つに分類して合計額を算出するのは、支出の内訳を明確に把握するためです。今後の支出の増減がどのように変わるかを考えるうえで大切となります。固定費と変動費の合計をそれぞれで出したら、最後に2つを合算して全体の支出を求めたら、このステップは終了です。

1-1-3.3.収入と支出のバランスを分析する

収支分析の3つ目の手順となるのが、収入と支出のバランスを明らかにすることです。まず、キャッシュフロー(お金の流れ)が黒字か赤字かを確認するために、1つ目の手順で計算した収入の合計から、2つ目の手順で算出した支出の合計を引きます。収入より支出が多く赤字になっている場合には、収入の金額内で生活費をやりくりできていないことになるため気を付けなければいけません。特に、働き盛りの若い世代がいる世帯で長期的に赤字が続いている場合には要注意です。キャッシュフローの赤字は、将来の大切な備えとなる預金などの金融資産を切り崩しながら生活していることを表しています。

次に行うのが、固定費が収入のどれくらいを占めているかを確認する作業です。固定費は毎月必ず出ていくお金であるため、バランスが悪ければ生活に大きな負担がかかりやすくなります。「(固定費÷収入)×100」の式から固定比率を計算し、収入に対してバランスのよい固定費であるかをチェックしましょう。そもそも、固定費は生活に欠かせない必要費用であるケースが多いため容易に減らすことができない支出です。例えば、水道光熱費の基本料金は節約しようとしても金額を変えることはできません。そのため、自分で金額設定しやすい家賃やローンは、固定比率が50%を切るような金額に抑えるようにするとよいでしょう。

1-2.資産分析の手順

資産とは、現金や預貯金、土地など、保有しているすべての財産のことです。資産の分析は、現状どのような資産があるかを整理するために大事な作業となります。ここでは、具体的な資産分析の3つの手順についてみていきましょう。

1-2-1.1.資産を計算する

資産分析の1つ目の作業が資産の計算です。資産状況の分析にはバランスシートを使用します。バランスシートとは、資産や負債がどれくらいあるかを明らかにするために会社が作る財務諸表のことです。一般の家庭でも、家計の状態を把握する際に活用できます。バランスシートの作成には、白紙が必要です。紙の中央に大きく「T」の字を書き、スペースを左右に分割します。分割した左側は「資産」、右側は「負債と資本」を記入する欄です。

資産の欄には預金や土地、株式など、家計が保有するすべての財産の合計額を記入します。ローンが完済していない家については、借金の扱いとなり負債ではないかと考える人もいることでしょう。しかし、ここでは借金により購入したものでも現在の価値を優先して考え、資産に含めます。また、土地や株式などは価値が変動するものです。このようなタイミングによって変わるものについては、そのときの時価で計算します。

1-2-2.2.負債を計算する

続けて行う作業が負債の計算です。負債の項目に該当するのは、住宅ローンやカードローンの残高だけではありません。クレジットカードの未払い利用分のほか、奨学金の返済が終わっていない場合にはその残高なども含めて、あらゆる債務を合計します。算出した負債の合計金額は、バランスシートの右側の上部に寄せて記入しましょう。右側の下にスペースを空けておくのは、この後、資本の金額を記入するためです。

1-2-3.3.資本を計算する

最後に行う作業は、バランスシートの右側下部に記載する資本の計算です。資本とは、家計における純資産で、財産から将来返済しなければならない借金などを差し引いた金額となるため、「資産-負債」の式で算出します。資産分析の1つ目と2つ目の手順で求めた金額を、計算式の資産と負債のそれぞれに代入して資本の金額を求めましょう。算出した資本の金額を負債の下のスペースに記載したら、バランスシートは完成です。

資本の計算では、算出した数字がマイナスとなっているかどうかをチェックします。マイナスの場合には、その家計は債務超過の状態にあるため注意が必要です。資産分析の前に行った収支分析で、収支のキャッシュフローが黒字となっていた場合には、当面の問題はありません。しかし、決して健全な家計状況とはいえないため、早めに債務超過の状態から抜け出せるよう心がけることが必要です。

2.ファイナンシャルプランナーに家計診断を依頼するメリット

家計診断の流れのステップは複雑ではありませんが、バランスシートの作成における費用の項目分けをどのようにすればよいのかなど、わかりにくい面もあります。項目分け自体が間違っていれば、きちんとルールに従って計算しても正しい診断を出すことはできません。自分で家計診断を行うことに不安を感じたり、計算する作業が大変そうだと感じたりした場合には、ファイナンシャルプランナーに依頼するのも方法の一つです。お金のプロが、豊富な経験や知識と第三者の目線から的確にアドバイスをしてくれます。

また、家計の現状を知れるだけではなく将来のことも考えたうえで長期的に見て役立つプランを提案してもらえる点もメリットです。家計の改善に必要なモチベーションの維持につながる、各世帯に適した倹約方法のアドバイスを受けることもできます。

3.ファイナンシャルプランナーが家計診断を行うときの流れ

一般的に、ファイナンシャルプランナーが家計診断をするにあたり最初に行うのが、家計の現状に関するヒアリングです。収入や支出、貯蓄、家計についての悩みなどがあればその詳細も確認します。確認作業のなかで集めた内容は、どこに問題があるのかを洗い出すために必要な情報です。ヒアリングが終わったら次に行われるのが、ライフプラン表の作成です。家族の構成や年齢、将来の計画、そのほか今後出費の予定があれば、それらの予定を考慮したうえで必要となる資金などを算出し、これからの家計計画を具体的に立てていきます。

あわせて、万一の事態に備えたリスク対策についての検討を行っておくことも大事なステップです。最後に、家計の現状の問題点と将来の予定から、最適な解決策の提案が行われます。 


執筆者

得意分野:ライフプランニング・資産運用

オカネコ編集部

  • 資産運用
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  • ライフプランニング

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