30歳の貯金額はいくらが妥当?平均額・必要額・貯金のコツを徹底解説


30歳の貯金額

30代は仕事のキャリアも十分積んで収入が安定し、結婚したり家を立てたりとライフイベントが目白押しとなる時期でもあります。そのため、ライフプランを見直すとともにお金について考える人も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、30歳の平均貯金額や必要額、これからかかる資金の額や貯金のポイントを紹介していきます。

1.30歳の貯金事情

世間一般的に30歳というと徐々に責任のある仕事を任されるようになるため、人生におけるターニングポイントといわれることも少なくありません。社会人生活も長くなって、若いときよりも多くのお金を持っているケースが大半ですが、まわりの30歳前後の人たちはどのくらいのお金を貯金しているのでしょうか。ここでは、30歳の平均的な貯金額や目標額を紹介していきます。

1-1.二人以上世帯の平均

ひと口に貯金額といっても、家庭を持っている人とそうでない人では使えるお金に違いが出てきます。まず、二人以上の世帯を持っている場合に目を向けてみると、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](平成30年)」の結果では、世帯主30歳代の全世帯の金融商品保有額平均は660万円であることが判明しました。そのうち預貯金の平均額は367万円となっていますが、一方で金融資産非保有率は17.5%という数字も出てきていることから、全く貯金をしていないという人も少なくないようです。

そこで、金融資産非保有世帯を除いたデータをみてみると、その金融商品保有額平均は810万円となっており、そのうち預貯金は平均450万円であることがわかっています。資産形成の形は人によってさまざまですが、この結果から見ても現金で資産を確保しようとする人は非常に多いようです。金融資産保有世帯の年間手取り収入からの貯蓄割合は平均12%、また、金融資産保有世帯の臨時収入からの貯蓄割合が平均23%となっていることからも、家族を養いつつある程度手元に現金を残しておこうと意識している人が一定数いることがうかがい知れるでしょう。

1-2.単身世帯の平均

続いて、家庭を持っていない人の貯金事情に目を向けてみると、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成30年)」では、世帯主30歳代の全世帯の金融商品保有額平均は317万円という金額が出てきました。そのうち預貯金は平均172万円、そして金融資産非保有率は39.7%と非常に多くの人が貯金をしていないということがわかっています。家族を養わなくていい分、趣味や娯楽にお金を費やすことができるというのが最大の要因となっているのは想像に難くありません。

しかし、金融資産非保有世帯を除いたデータを見てみると金融商品保有額平均が533万円という結果も出ており、単身で貯金している人は世帯を持っている人よりも多くの額を貯めていることが判明しています。金融資産保有世帯の年間手取り収入からの貯蓄割合は平均14%、金融資産保有世帯の臨時収入からの貯蓄割合は37%となっており、貯金できる額も単身と世帯持ちでかなり差が出てくるようです。

1-3.貯金の目的や目標額

単身と世帯持ちでは、貯金の目標額や目的にも違いが出てきます。二人以上世帯を持っている人の貯金目標額は平均2,155万円となっていますが、その目的としては「子どもの教育資金」と回答している人が最も多く69.5%、次いで「病気や不時の災害への備え」が51.8%、「老後の生活資金」が42.8%となっています。教育には学費などで相当なお金がかかってきますが、子どもの将来を一番に考える人は非常に多く、世帯持ちの場合は大半が自分のためではなく子どものために貯金を行うようです。

一方、単身世帯の貯金目標額は平均2,514万円となっており、世帯持ちよりもわずかに額が大きくなっていますが、その目的は「病気や不時の災害への備え」と回答している人が41.3%と一番多く、次いで「老後の生活資金」が34.9%であることがわかっています。世帯持ちの家庭で一番多かった「子どもの教育資金のため」という貯金理由は実に7割近い回答が集まりましたが、単身の場合、一番多い回答でも4割程度しか集まっていません。全ての人が明確な理由を持って貯金しているというわけではないというのが、単身者の貯金事情となっているようです。

2.30歳代で欲しい貯金額

30歳に差し掛かると、実際にどれくらいの貯金があれば安心できるのでしょうか。さまざまなライフイベントや老後にかかる平均費用を紹介しながら、必要となる貯金額を一緒に考察していきましょう。

2-1.最低でも必要な貯金額

人生は思いもよらないトラブルに直面することがあります。急に大きな出費があったり、予想外の出費が重なったりするケースを想定しておかなければなりません。そのような赤字の際に使える資金を、月収の半分ほど常に準備しておくといいでしょう。病気や失業など、万が一収入が得られなくなることも考えておく必要があります。その状況を乗り切るためには、月給の6カ月~1年分の資金を目安に準備しておかなければなりません。旅行や欲しいもののために貯金する際は、これらの2つの資金を確保してから貯金することをおすすめします。

2-2.ライフイベントに必要な額

多くの人にとって、30代はさまざまなライフイベントが起こります。イベントごとにどのような出費がどのくらいの額必要になるのか確認しておきましょう。

2-2-1.結婚

「ゼクシィ結婚トレンド調査2018(全国推計値)」によれば、結婚費用のための貯蓄平均額は二人で317万2000円ということがわかっています。実際結婚するとなると、婚約指輪の平均額が36万5000円、結婚式の費用平均は357万5000円、結婚指輪の費用は二人分で平均24万4000円と非常に多くのお金がかかってきます。それ以外にも、新婚旅行の平均額が61万2000円、新生活の準備費用の平均は72万3000円、それ以外に賃貸料、敷金・礼金、引越し費用など住居費も必要になってくるでしょう。

結婚すると多く人からお祝いをもらうことになりますが、ご祝儀総額の平均は232万8000円、親族援助の平均額は195万1000円となっているようです。全てのケースで当てはまる例ではありませんが、結婚の際はここに記した額を覚えておくと参考になるでしょう。

2-2-2.出産

出産にもさまざまな費用がかかります。最初にかかってくるのが妊婦健診ですが、その平均額は約5万8000円となっています。また、マタニティー用品やベビー用品にかかる費用も忘れてはなりません。平均金額として約13万円かかることを念頭に入れておきましょう。

続いてかかってくるのが出産費用ですが、産院や出産方法によっても異なってきます。一般的な出産費用は約40万円前後となっており、出産育児一時金を利用すれば数万円程度まで負担を軽減することができます。中には、出産後里帰りする人も多いですが、出て行くお金として里帰り費用が平均約5万8000円、入ってくるお金として出産内祝いが平均約8万1000円となっているので覚えておきましょう。

その後、お宮参りや初節句などの行事があることも想定しておかなければなりません。費用は平均約10万1000円となっています。必ず実施しなければならないわけではありませんが、大事な習慣ごとなので頭の片隅に入れておくことをおすすめします。

2-2-3.子育て

内閣府が行った「平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査」では、未就学児の一人あたり年間子育て費用総額は、養育費や教育費を含めて104万3535円という結果が出ています。未就園児は一人あたり84万3225円、保育所や幼稚園に預けた場合は一人あたり121万6547円、そして小学生は一人あたり115万3541円、中学生では一人あたり155万5567円の費用が平均してかかっているようです。

そのほか、文部科学省が行った「平成28年度子供の学習費調査」では、幼稚園3歳から高校までの15年間、すべて公立に通った場合の学習費総額は約540万円というデータが得られました。一方、すべて私立に通った場合の学習費総額は約1770万円となっており、公立に比べて3倍もの費用がかかってきます。

また、日本政策金融公庫が平成30年度に行った「教育費負担の実態調査結果」によると、国公立大学の入学費用は80.1万円、1年間の在学費用は約114.8万円かかることがわかっています。そして、私立大学に入学するとなった場合は、理系で85.5万円、文系で90.4万円、1年間の在学費用は、理系で185.3万円、文系で160.1万円と、どのコースに進むかで学習費用に違いが出てくることも想定しておかなければなりません。

2-2-4.住宅・車購入

30代はマイホームやマイカーを購入する時期でもあります。住宅を購入する際の頭金目安は、物件価格の2割程度と考えておきましょう。頭金として支払う額が大きいほど返済額が減るので、多くの貯金があるに越したことはありません。また、登記や契約にかかわる諸経費として物件価格の5%~10%ほどのお金がかかることも念頭に置いておいたほうがいいでしょう。そのほかにも、家が老朽化していくことを考えるとリフォーム費用も貯金しておかなければなりません。

車を購入する際は、税金や保険などで車両代の1割~2割ほどの費用がかかってきます。そして、頭金の相場は総支払額の2割~3割ほどなっています。頭金なしでもローンを組むことはできますが、すべてをローンで払うと支払総額が大きくなるので、なるべく最初に多くの額を支払っておくことが大事です。

2-3.老後に必要な額

厚生労働省が行った「平成30年簡易生命表」では、男性の平均寿命は81.25歳、女性の平均寿命は87.32歳というデータが得られました。また、生命保険文化センターが令和元年度に行った「生活保障に関する調査」によると、夫婦2人の老後最低日常生活費平均額は月額で22.1万円という答えも出ています。ゆとりのある老後生活を送るためには、そこにプラスして月額平均14万円程度は必要になってくるでしょう。合計36.1万円程度あれば安心して老後を過ごすことができます。

同じく厚生労働省が行った「平成30年国民生活基礎調査」によると、高齢者世帯の公的年金、恩給による年間平均所得額は約204.5万円であることがわかっています。公的年金や恩給の総所得に占める割合が100%の世帯は51.1%にものぼりますが、この先そのような所得が得られるとは限らないので、なるべく多くの貯金があったほうが安心できるのは間違いありません。

3.30歳代の貯金を成功させるポイント

必要な貯金額がわかったところで、次は貯金を成功させるポイントを理解しておきましょう。ここでは、特に重要なポイントを5つ紹介していきます。

3-1.家計を把握する

多くの貯金を貯めるためには、家計簿をつけて、収入や支出をしっかり把握しておかなければなりません。貯蓄専用と生活費専用の口座を別にすると効率よく貯金できるのでおすすめです。そして、収入を増やす方法が何かを考えることも重要です。副業やポイント活用のほかにも、不要なものを売却するなどさまざまな方法があるので、一度しっかり考えておいたほうがいいでしょう。

ムダな支出を減らすことも忘れないようにしましょう。タバコやお酒は健康によくないうえに、世帯主は家族を養うという重大な役割があるので、やめることを検討したほうがいいかもしれません。

3-2.目標を立てる

確実に貯金を続けていくには、優先順位を定め、無理のない範囲で目標を立てることが大切です。いつまでにどのくらい必要なのかを見定め、毎月必要な貯金額を逆算すると、明確な数字を意識しながら貯金することができます。

たとえば、毎月1万円、ボーナスを毎年10万円貯金すれば、40歳で220万円、60歳で660万円のお金が貯まることになります。そして、毎月2万円、ボーナスを毎年25万円貯金すれば、40歳で490万円、60歳で1470万円となり、少ない額でも貯め続けていけば大きな額になることがわかります。より将来の生活がイメージしやすくなるので、挫折を防止するためにも目標はしっかり立てましょう。

3-3.目的別に貯金方法をかえる

老後資金は、iDeCoや企業の確定拠出年金、財形年金貯蓄などを活用すると、税制上の優遇処置が受けられます。iDeCoや企業の確定拠出年金の運用益は非課税、財形年金貯蓄は財形住宅貯蓄と合わせて550万円まで非課税なので、いくつかの貯金手段を持っておくといいでしょう。

また、財形住宅貯蓄を利用すれば、住宅資金の公的融資を受けられます。住宅費に大きな差が出てくるので、積極的に利用していきましょう。さらに、給料から天引き型の積立定期預金や、ネット銀行の定額自動入金サービスなどを利用すると、毎月決まった額を確実に貯金しやすくなります。貯金が苦手な人はこの機会に口座を開設しておくことをおすすめします。

お金は目的別に口座を分けると管理がしやすくなります。さまざまな手段を使い分けるとより効率よくお金を貯めることができるでしょう。

3-4.持っているお金を増やす方法を考える

銀行の預金口座を利用する場合には、金利も確認することが大事です。定期預金の方が普通預金よりも金利が高いのは確かですが、しばりがあるのも事実なのでしっかり条件を確認するようにしましょう。

「NISA」や「積立NISA」など、銀行預金より金利が高く、低リスクの投資信託を活用するのも一つの方法です。元本を3%複利で運用すると、24年で元本の額が2倍になるので、ぜひ利用することをおすすめします。

3-5.無理のないプランを立てる

貯金で何より大切なのは、少しずつでも続けることです。老後資金の貯金を優先するあまり、その前に必要な費用が足りなくなってしまっては、本末転倒といわざるを得ません。老後は自分で働くことができなくなってしまうので、教育費や住宅のローンなどが65歳以降も残ってしまうと大きな負担になります。

貯金は長く続ければ貯まる額も大きくなるので、できるだけ早く始めるようにしましょう。スタート時期を先延ばしにしないことが大切です。収入が上がった分、支払いが終わった分、支払いが減った分など浮いたお金を貯金にまわせば、生活をかえずに無理なく貯金額を増やせるでしょう。

3-6.お金の専門家に相談する

貯金を成功させるためには、現在の家計状況を正しく把握しておかなければなりません。家計の見直しについては、ファイナンシャルプランナーに相談するのがいいでしょう。「お金の健康診断」では、家計状況を入力することで、プロのアドバイザーが無料で相談に乗ってくれるので、家計のやりくりに悩んでいる人はぜひ利用してみることをおすすめします。


執筆者

得意分野:ライフプランニング・資産運用

オカネコ編集部

  • 資産運用
  • 保険
  • 老後資金
  • 家計改善
  • ライフプランニング

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