いまを生きる異端児たち

理想のためにゼロになる。ウェディング事業の卒業と復帰を経た山川咲が、今掲げる「I DO」(後編)

山川咲CRAZY WEDDING代表 前編を読む 前編の取材から、4ヶ月——。自身が生み育てた、完全オーダーメイドの結婚式をつくるサービス「CRAZY WEDDING」の事業を退き、新たな挑戦をすることに決めた山川。しかし、新サービスはローンチされなかった。サービスリ…

理想のためにゼロになる。ウェディング事業の卒業と復帰を経た山川咲が、今掲げる「I DO」(前編)

山川咲CRAZY WEDDING代表 ドレス、引き出物にはすべて持ち込み料がかかる。 開始時間、式次第はだいたいフォーマットがある。 レイアウトや装飾も、決められたものに多少手を加えるだけ。 ーなぜ、およそ2時間に数百万円も支払うのに、「できない」のオンパ…

氷上で輝き続けろ。カーリングで世界に挑んだ男が、五輪の切符をつかむまで向き合った自我

山口剛史カーリング選手 「カーリング」というスポーツをご存知だろうか。氷上のチェスとも呼ばれる、知性と身体能力のどちらも求められる高度なスポーツだ。 激しい動きがないので、知らない人が見るとスポーツだと思わないかもしれない。しかし、つるつる…

語らずして、ロマンを伝える。ジュエリーで世界をつなぐ起業家が目指す「美」への「美学」(後編)

白木夏子ジュエリービジネス実業家 前編を読む 「エシカルジュエリー」からの脱皮、そして世界に羽ばたくジュエリーブランドとして新しい一歩を踏み出した「HASUNA」。あえてレッドオーシャンに向かって進んでいく彼女の姿勢には、凜とした美しさがある。一…

語らずして、ロマンを伝える。ジュエリーで世界をつなぐ起業家が目指す「美」への「美学」(前編)

白木夏子ジュエリービジネス実業家 ジュエリーを愛する人たちから、そのプロダクトの美しさだけでなくものづくりの姿勢においても絶大な支持を受けている「HASUNA」。代表・白木夏子がその立ち上げを構想したとき、あらゆる人から猛反対されたと言う。しかし…

数百年続く宇宙一の“祭り”を。宇宙の“玉屋”・岡島礼奈が人工の流れ星に込める「願い」(後編)

岡島礼奈宇宙ビジネス事業家 前編を読む 毎年、さまざまな天体ショーが世間を賑す。ふたご座流星群、しし座流星群、皆既日食…ふだんは宇宙の出来事になんてまるで興味がない人も、夜の天気が気になって、スマートフォンのアラームをセットしたりする。 「あ…

数百年続く宇宙一の”祭り”を。宇宙の“玉屋”・岡島礼奈が人工の流れ星に込める「願い」(前編)

岡島礼奈宇宙ビジネス事業家 「今日は七夕です。今夜、7時7分頃から、無数の流れ星が東京の夜空を彩ります。東京都23区を中心に、半径100キロメートル以内の方にご覧いただけます。みなさま、今夜は織姫、彦星とともに星降る夜空でお会いしましょう。また、…

一目惚れした岩壁を目指して牛舎で育った若きクライマーの「登り続ける」不屈の純情(後編)

野口啓代プロフリークライマー 前編を読む 数々の世界大会で栄冠を手にしてきたプロフリークライマー・野口啓代には、いつも大きな期待が寄せられてきた。かつて天才少女として注目され、今はクライマーの女王として、世界からの期待を背負い、彼女は今日も…

一目惚れした岩壁を目指して牛舎で育った若きクライマーの「登り続ける」不屈の純情(前編)

野口啓代 プロフリークライマー クライミングは、自然の岩壁を登る「ロッククライミング」や、室内の壁を登る「ボルダリング」や「リード」などに代表されるスポーツ。都市部では近年、ボルダリングジムがエクササイズとして大きな人気を集めている。ボルダ…

「たった一人のあなたのために」ネパールとの出会いで始まった、ビジネスという名の愛情表現。(後編)

向田麻衣Lalitpur(ラリトプール)代表 前編を読む 家族や友人、ネパールの女の子たち……自分の身近にいる「あなたのため」の行為を重ねてきただけだというLalitpurの向田麻衣。ものづくりにおける経済合理性を考えることやビジネスを回していくことに苦手意識…

「たった一人のあなたのために」ネパールとの出会いで始まった、ビジネスという名の愛情表現。(前編)

向田麻衣Lalitpur(ラリトプール) ヒマラヤの大自然の恵みを受けて、ネパールの女性たちの自立支援を行うオーガニック化粧品ブランド「Lalitpur」。プロダクトの美しさや使い心地、誠実なものづくりへの姿勢が日本の女性たちのこころをとらえている。 代表の…

ダヴィンチを超えろー世界の料理家、ネット社会で「真」のつながりを問う(後編)

松嶋啓介料理人 前編を読む 史上最年少でミュランの一つ星を獲得する一方、オーナーシェフとしてフランスと日本、いずれも「出る杭は打たれる」ネガティヴな視線にもさらされてきた松嶋啓介。前編では彼流のビジネスの定義、そして幼くして食を一生の仕事と…

ダヴィンチを超えろー世界の料理家、ネット社会で「真」のつながりを問う(前編)

松嶋啓介料理人 サッカーに明け暮れた少年時代。 日焼けした肌がよく似合う、大人の自然児。 淡々と、恐ろしく納得感のあることをスパッと言い切る。 松嶋啓介、本場フランスのミシュラン一つ星を外国人最年少の29歳で獲得し、フランス芸術文化勲章を持つ、…

靴の紐も結べない。ボタンもつけられない。指なき登山家が命を賭けて「夢みる世界」とは(後編)

栗城史多登山家 前編を読む 単独・無酸素という過酷な条件で、秋季エベレストへ挑戦し続ける登山家・栗城史多。凍傷で手指9本を切断しても、5度失敗しても、それでもまだ登頂を目指す。「冒険の共有」を掲げ、苦しみや喜びも全部含めてその挑戦を中継して見…

恐怖とか不安って、立ち向かってもダメなんですよ。

栗城史多登山家 指を失うことで何よりも怖かったのは、 夢を失うことだった。 そう彼は笑う。 壊れた心拍数とナイフのごとく 体中を打ち付ける強風を 全身が記憶している。 それでも、彼は登り続ける。 「彼はもう終わった」 そんな声が脳内をこだましても、…

靴の紐も結べない。ボタンもつけられない。指なき登山家が命を賭けて「夢みる世界」とは(前編)

栗城史多登山家 ヒマラヤ山脈に位置する世界最高峰・エベレスト。標高8848メートル、世界中の登山家たちを魅了するその山頂は、生と死が隣り合わせの地球上で最も危険な場所でもある。その山に、「単独・無酸素」という過酷な条件で挑み続ける男がいる。登山…

「1ミリもコントロールできない」世界で、アートは何を変えるのだろう(後編)

猪子寿之アート集団チームラボ代表 前編を読む クライアントの課題を解決するウェブサイト構築から、「共創」をテーマにした遊園地、インタラクティブなアート作品まで……デジタルを駆使して「人間の本質」にアプローチするその仕事は、言語や社会通念にとら…

「1ミリもコントロールできない」世界で、アートは何を変えるのだろう(前編)

猪子寿之アート集団チームラボ代表 猪子寿之。国境や業界を超えて注目を集めるウルトラテクノロジスト集団・チームラボの代表だ。猪子は東大在学中の2000年にチームラボを設立。エンジニア、プログラマ、数学者、建築家などのスペシャリストを集め、現在メン…

人類を前に進めたいと思ってやってるんだよね。

猪子寿之アート集団チームラボ代表 子供の頃、 サイエンスに夢中だった。 「法則」が未知なる現象を解明し、 これまでなかった世界を次々と「認識」させていく。 この壮大なロマンに魅せられ、 今もなお、浸り続けているのだ。 デジタルという「法則」で、 …

「普通じゃない」恐怖からの脱却。世間の声と闘い続けた同性カップルが描く「家族」の新定義(後編)

東小雪×増原裕子LGBTアクティビスト 前編を読む 2013年春に東京ディズニーリゾートで結婚式を挙げ、2015年秋に「パートナーシップ証明書」を得て、家族になった東小雪と増原裕子。「5年前の自分たちには、全く想像できなかった」という2人は今、「子どもを産…

「普通じゃない」恐怖からの脱却。世間の声と闘い続けた同性カップルが描く「家族」の新定義(前編)

東小雪 × 増原裕子LGBTアクティビスト 日本では、13人に1人がLGBT(セクシュアル・マイノリティ)に該当すると言われているが、まだその認知と理解は広がっていない。そんななか、東小雪と増原裕子の同性カップルは、2015年11月5日、渋谷区で公布された「パ…

「演劇も、お店も、デモさえも」シーンを揺さぶり続ける気鋭の演劇作家による“先入観”の裏切り(後編)

藤田貴大劇作家 前編を読む 俳優の生身の演技はもちろん、文学、音楽、舞台演出など、様々な芸術表現が融合する演劇。劇作家として、そしていまの時代を生きるひとりの若者として、藤田貴大は、この広大すぎる創作活動に生身でひとつも手を抜かずに挑み続け…

「演劇も、お店も、デモさえも」シーンを揺さぶり続ける気鋭の演劇作家による“先入観”の裏切り(前編)

藤田貴大演劇作家 時代とともにスタイルを大きく変えてきた演劇界。「演劇」と一口に言っても、古典から商業演劇、新劇、小劇場、舞踏など、さまざまなジャンルが併存しているが、どのジャンルにおいても「一部のマニア」たちによる専門的でニッチな娯楽とい…

ブレイクスルーは起きるのか。高円寺で渦巻き始めた、日本ファッションの希望の行く末(後編)

江幡晃四郎 ファッションデザイナー 前編を読む ファッションを憧れられる世界にするために 江幡が参加する「THE HAPPENING(ハプニング)」は、「日本のファッションシーンを変えたい」という思いのもとに2014年に発足。日本のファッションデザイナーを世界…

ブレイクスルーは起きるのか。高円寺で渦巻き始めた、日本ファッションの希望の行く末(前編)

江幡晃四郎 ファッションデザイナー レディー・ガガやVERBAL(ヴァーバル)など、国内外のトップクリエイターたちから熱視線を浴びるファッションデザイナーがいる。彼の名前は、江幡晃四郎。自身の名前を冠したブランド「KOSHIRO EBATA(コウシロウエバタ)…

現代の「絵師」だるま商店が描く、伝統的かつアバンギャルドな「日本美」(後編)

だるま商店絵描きユニット 前編を読む だるま商店の描く絵には、中毒性がある。 一度見たら忘れない。そして一度見たら、また見たくなる。「だるま中毒」を生み出しているのが、ド派手な色彩・極彩色だ。彼らが極彩色を使い、作品を通して描いているのは、日…

現代の「絵師」だるま商店が描く、伝統的かつアバンギャルドな「日本美」(前編)

だるま商店絵描きユニット 京都、五花街のひとつである「宮川町」にほど近い路地に、現代の「絵師」がいる。古き日本の色彩、「極彩色」をつかい、コンピュータ・グラフィックスで今の日本に絵を描く。世界遺産の寺社仏閣の襖絵などに宗教画を描いたと思えば…

ミーハーだからここまでこれた気鋭の純文学作家が「ボカロ小説」を通じて向き合った自我

木爾チレン小説家 「ボカロ小説」を読んだことがあるだろうか。 2000年代に登場し、ニコニコ動画ユーザーの間で熱狂的な話題を生んだボーカロイドは、楽曲だけにとどまらず、そこで登場する主人公や表現される世界観の拡張により、コミック化や小説化などの…

プロ10年目で、自らゼロに。「無所属」で世界に飛び出したサッカー選手の“一歩”(後編)

田中亜土夢HJKヘルシンキ 背番号10番 前編を読む 27歳にして、10年間プレーしたアルビレックス新潟からHJKヘルシンキに移籍し、デビューシーズンから大活躍を見せた田中亜土夢。どんな困難も受け止め、楽しみ、自分の推進力に変えていく田中は、中学生の…

プロ10年目で、自らゼロに。「無所属」で世界に飛び出したサッカー選手の“一歩”(前編)

田中亜土夢HJKヘルシンキ 背番号10番 2014年、移籍先未定ながら、海外でプレーするという夢を叶えるために10年間プレーしたアルビレックス新潟を退団した田中亜土夢。日本代表歴のない田中の海外での知名度は、決して高いわけではない。年齢も、若くはない。…

ゼロになることを恐れない。

田中亜土夢HJKヘルシンキ 背番号10番 10年間、地元のチームでプレーしてきた。 不自由など、何ひとつなかった。 それでも去年、ホームグランドを捨て、 海外へと体ひとつで飛び出す。 移籍先未定のまま。 満たされない何かがあった。 これでいいのか。このま…